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解釈:恋人のランジェ(ドッペルゲンガー説に寄せて)
解釈シリーズ。
ハチさんの恋人のランジェを解釈してみました。

[]…歌詞
→…解釈注釈
―…意訳
''…彼女の台詞・心情
「」…Ranggeの台詞・心情

恋人のランジェ
http://nico.ms/sm9129998
presented byハチ



在る日、気がつくとそこには当たり前の様に彼女がいた。
彼女は自らを「Rangge Poppel」と呼んだ。
猫が厭味ったらしく笑っている様に見えた。
「遊びましょ」彼女は言った。
あぁ、そうか。それなら私はアナタを受け入れよう。(作者コメントより転載)
―――――――――――――――――――
Rangge→彼女の中にいる、人格をもった彼女の分身。彼女にとってRanggeは自分とは別の存在で、Ranggeにとって彼女は自分の本体。というドッペルゲンガーによく似た存在で、多重人格・副人格ではないという解釈で進みます。

rangge poppel→doppel gangerの頭文字の d を反転させて p にした物のアナグラム。反転しているのは「ドッペルゲンガーに似て、ドッペルゲンガーではない者(通常ドッペルゲンガーに出会った本体は死ぬとされているが、ranggeは本体の生=本来の場所へと戻ることを望んでいるので)」という意味か、またはranggeの遊び心なのかなー…。



[二人きり 椅子取りゲーム]
[喜劇のように 開催を]
―――――――――――――――――――
一つの身体の中に二人の"彼女"
閉じ籠った心の中で外の世界に帰るためのチケットを巡るゲームを始めよう


[彼女は言う 彼女に言う]
[「私には要らないわ」]
―――――――――――――――――――
彼女は言う Ranggeに言う
'そのチケットは、私には要らないわ'



 喜劇→現実から逃げてきた彼女は椅子=現実の世界を望んでいなくて「私には要らないわ」とランジェに椅子を明け渡そうとするけれど、彼女を大切に思うランジェは自分が椅子に座ることで彼女が自分の内側に閉じ籠ってしまう事を望んでいなくて、だから「お互いに望んでいない椅子で椅子取りゲームを始めよう」で「喜劇のように開催を」なのかなとちょっと思いました。
 あるいは、ランジェには、どんなに彼女が逃げても椅子は本体=彼女の物でしかない、と分かっていて、でも付き合う、そのデキレース的なゲームに対する「喜劇」なのか。
 でも、グループゲームである椅子取りゲームを二人きりで行う彼女の孤独(運命)を皮肉ったもの、という印象もあって、これらの意味を漠然と籠めているのかな、とも思えますん。うーむむ…(´`)




[猫の目に 黒い服]
[流れるは滑稽な歌]
―――――――――――――――――――
'些細な行動でもコロコロと変わる、好奇に満ちた人の目が怖くて 私は自分を殺した(→黒い服=喪服?)
自分の内に籠っていく私を心配して声をかける人もいるけれど それはどこかで聞いたような言葉ばかりで、とてもそらぞらしく響いて聴こえるんだ'

だから、


[まだ二人きり 椅子取りゲーム]
[そして どちらにも どちらにも]
―――――――――――――――――――
彼女はまだランジェと二人きり。自分の中に籠ったまま 椅子取りゲームを続けている
そして どちらにも どちらにも




[与えられたのは 羊皮紙の]
[契約書]
―――――――――――――――――――
与えられた問いかけは――――



 契約書→実はここはまだよく分かっていなくて、ただ、この後の流れから、契約書には彼女とランジェが一つになる(彼女が完全に内側に籠ってしまう)事が記されていて、どちらかはサインが出来なかった(一つになる事を嫌がった)のではないかと思います。
 そうして、彼女が使う二人称がアナタ、ランジェが使う二人称が君、とすると嫌がったのはランジェの方かな、と思い↓のようになりました。




[アナタの声が 私の 声 と]
[ひとつになることを嫌がった]
―――――――――――――――――――
'アナタの心の声が、私の存在を飲み込んで
 一つになることを拒絶した'


[隠してみても 隠せないんだ]
[君と私は同じだから]
―――――――――――――――――――
「だって、『要らない』なんて強がってみても心の奥は隠せないんだ。
 君は私で、私は君なんだから。」


[さぁ このゲームを終えようか]
―――――――――――――――――――
「さぁ、このゲームを終えようか」
(君は本当は、チケットが誰の手にあるか、見えているんでしょう?)



[それは 二人の歌]
―――――――――――――――――――
二人きりの遊戯と それに纏わる物語
それは彼女と、心の中に住む、もう一人の『彼女』との対話。



 二人の歌→この曲そのもの という解釈です。









――現実――

[窓の外 廃線を]
[辿り行く ガゼルの群れ]

[蔦が巻く 階段に]
[うずくまる お下げの子]
―――――――――――――――――――
('もう、私には必要のない電車が 窓の外を走っている。
 中に乗っている人たちは、今日も会社や学校の中で、殺されながらに生きるのだろう')

('だけど私はそんな風に、
 例えば誰かの目や、或いはしがらみといった物に絡めとられながら生きていく事に疲れ果て
 人生の途中でうずくまってしまった。 私はきっと幼いのだろう')




――そして彼女の中――

[彼女は言う 彼女に言う]
[「アナタとは居られないわ」]
―――――――――――――――――――
彼女は言う ランジェに言う
「私を拒絶する(一つになることを拒絶する) のなら、アナタとも居られないわ」


 廃線→ガゼル=草食獣で、現実が怖くて逃げた彼女には、スーツや制服に身を包んだ人たちが、かつての自分と重なって、弱い立場・捕食される存在に見えたのかな?と思いました。
で、廃線をガゼルが辿る=ラッシュ時に学生や勤め人(ガゼル)で混み合う(群れ)電車が線路を走って(辿って)いるのかな、と。
すると『廃線』はどういう意味だろう、と考えた時に、登校拒否(または出社拒否)をおこした彼女にとって学校に行くためのその線路はもう不要な物で=廃線、なのではないかしら…と思ってこのようになりました。

 蔦が巻く階段→『♪大人の階段昇る~(by.H2O)』的な意味の階段で、そこに蔦が巻く=周りの目(一番の猫の目)やしがらみみたいな物に過剰に捉えられた状況を意味しているように思えました。
そして、うずくまったお下げの子=対人関係に適応出来ず自分の中に籠った、幼い自分(お下げは幼さの象徴?)ではないかと。





[カラカラと 笑いだす]
[猫の目が 笛を吹く]
―――――――――――――――――――
ホントハ一人ジャ居ラレナイクセニ。何処かで笑い声
ホラネ、マタ逃ゲ出ス。そう、誰かが嘲った気がした



 →ここも本当はよく分かっていないのですが、猫の目は一番と同じく自分に向けられていた周りの目に対する彼女のイメージ(些細な行動でもコロコロと変わる好奇に満ちた他人の目)という解釈でいて、笛を吹くは、よく一昔前の漫画にある小馬鹿にしたような、見透かしたような態度で口笛を吹く、あのシーンが頭に浮かんだので当て嵌めてみました。
ここはもう、まるっきり推測です…ごめんなさい…orz





'本当は、寂しいの'

 彼女は言う







[この花束を 君に捧げよう]
[たおやかなまでに 赤い花]

[哀しげな顔 耳を塞いだ]
[触れると壊れてしまいそうで]
―――――――――――――――――――
Rangge:
「この花束を きみに捧げよう」

それは静かに佇む 美しいほどの『強さ』


だけど


彼女は、哀しげな顔で耳を塞ぐ
それを受け取ること
それは、ここから外の世界に帰るという事だから


脅えたように 縋るように 彼女はここに居る




そんな彼女に

「ねぇ、きみの声が聴きたいな」

ランジェは言う






切実な逃避の上に建つ
それは、「彼女」と'彼女'の対話。







Rangge:
(「世界で 一人だけ
  美しい 『私』に言う

  『君』を愛して
  こんなにも こんなにも」)








[私の声で あと少しだけ]
[君にこの歌を 歌おうか]
[なんでもないわ 気にしないでね]
[私のことは もう]
[忘れてね]
―――――――――――――――――――
Range:
「私の声で あと少しだけ 君の悲しみや寂しさ――そして、君への愛を歌おうか。

 それは独り言のようなもの。気にしないでね。

 外に帰ったら、あなたの近くにいる人と、私としたように話をしてみてね」







[またいつの日か 会える時まで]
[その時はもっと 遊ぼうね]
[鳴り止んでいた この歌の中]
[椅子に座る君に 幸せを]
―――――――――――――――――――
「歳を重ねて おばあちゃんになって 再び私(自分)を振り返る日が来たら、その時はもっと遊ぼうね」

「あなたを心配する人たちの声がする。
 案じる人たちの元へ帰っていくあなたに、どうか幸せがありますように」



 君に歌うこの歌→[それは二人の歌]と同じく、この曲自体=これまでの彼女とランジェの対話。という意味でこの意訳になりました。

 鳴り止んでいたこの歌→1番で滑稽に聴こえていた歌。心を閉じていた彼女には聴こえなくなっていたけど、心を開き始めた今、再び滑稽でなく、素直な声として聴こえはじめたのではないかと思います。





Range:
「世界で 一人だけ
 美しい 『君』に言う
 『私』を 愛してよ
 こんなにも こんなにも」




『世界は一つだけ』

('「君(アナタ)は言う 自分(私)の居るべき場所は一つだけなのだと」')



――'アナタが教えてくれた『』'――





'アナタとは 居られない’





「さよなら」





'さよなら'



(Rangge Poppel, my dear.)
 愛しいアナタへ。
(Thank you at short time. I hope that you're health.)
 短い間でしたが、ありがとうございました。
(I'm sorry)
 ありがとう。
(I'm sorry)
 おやすみなさい。



―――――――――――――――――――

―――――――――――――――――――



最後の言葉を、英文がランジェから彼女に贈られたもので、和文が彼女からランジェに贈られた言葉だと想像すると、(I'm sorry)という言葉は、「一緒に居られなくてごめんね」という意味で、ランジェも彼女とずっと彼女の心の中で遊んでいたかったんじゃないかしら、と思えてきて何だかとても切なくなります。

「恋人のランジェ」の解釈には、ハチさんの他の曲同様色々な解釈があって、以前友だちと話した時に結合双生児説を力説されたのですが、その解釈も素敵だったので、次の日記で載せようと思います(許可は貰った!)

拍手[38回]

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【2011/06/18 15:27 】 | 解釈 | 有り難いご意見(2)
<<解釈:恋人のランジェ(結合双生児説に寄せて) | ホーム | 親知らず>>
有り難いご意見
無題
こんにちは!
スピカというものです。

唐突で申し訳ないのですが、貴方様の恋人のランジェと演劇テレプシコーラの解釈を元に
漫画を描こうと思っています。

宜しいでしょうか?
貴方様のリンクは必ず載せさせていただきます!

完成したらまたコメントで
URLを載せようと思います。

キノミキのママ様の解釈に惹かれて漫画を描こうと思ったので・・・

長々と失礼しました。
良ければ返信お願いします(^^*)
【2014/07/22 19:00】| | スピカ #8d44c6be44 [ 編集 ]
Re:無題
こんにちは!

漫画の件についてですが、楽曲の著作権はもちろんハチさんにありますが、ハチ時代の楽曲の二次創作に関しては寛容なお言葉がTwitter上にあった気がしますし、私の方はもちろんOKです。
私などの解釈がお役に立つならどうぞ使ってやってくださいませ。

私は絵が下手なので、描く事で表現出来る方は凄いなと思います。
この解釈が元というのを抜きにしても、とても楽しみです!
【2014/07/22 19:13】


無題
大変興味深く拝見させて頂きました。

自分との解釈が近い部分もかなりあったのですが、私は

「私」=自分を愛せなくなった少女
「ランジェ」=人格化した自己愛
「歌」=「私」への愛を歌った歌

という解釈で歌う事=自分を愛する事を拒否する「私」に対して「ランジェ」は消えてしまう事を知った上で自らの存在そのものの自己愛を捧げて消えていくという歌かな〜と思っています。

色々な解釈が出来つつもどの解釈でも感動させられる素晴らしい曲ですね。

蛇足になりますが、「喜劇」は誰も椅子に座りたがらない椅子取りゲームを皮肉ったもので「猫の目」は彼女の心の中のゲームマスターで笛を吹いたのは自分の世界にこもる事のタイムアップを告げたのかな〜と感じました。
【2016/07/06 18:27】| | 通りすがり #581dc07e38 [ 編集 ]


貴重なご意見の投稿














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